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お鮨とワインの相性を科学的に解明し、マリアージュを楽しもう

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近年、海外ではお鮨が大人気。ワインと楽しむ人が増えています。日本でも高級鮨店ではワインがオンリストされ、さらにワイン会やホームパーティでもお鮨とワインをテーマにする機会も多くなりました。

今回はお鮨をワインと上手に合わせる方法、おすすめのワインなどを専門家のご意見をもとにお伝えしてみましょう。

お鮨とワインは合わない!?

日本の晴れの食卓やお祝いの席でも楽しまれるお鮨。飲み物も華やかにワインと楽しみたいですね。しかし、ソムリエなどの専門家によると、ワインは一般的にお鮨とは合わせづらいといわれています。

その理由は、「すし飯や醤油自体がワインに合わない」「ワインの強い酸味やタンニンが鮨の繊細な味わいを消してしまう」。さらに、よく指摘されることは「生臭みが広がってしまう」こと。特にアジや小肌などの青魚、イクラやウニなどの魚卵は、生臭さみが感じやすいといわれます。

なぜ、生臭くなってしまうのか

ではなぜお鮨とワインでは生臭くなるのでしょうか? ソムリエで「鮨とワインのアカデミー」代表の大江弘明さんは、その理由を科学的に説明しています。

ワインには必ず鉄分が含まれています。そのワインの鉄分が、鮨ネタが持っている鉄分、亜鉛、酸化した脂分のいずれかに反応すると生臭くなります。日本酒や焼酎、ビールは鉄分が少ないので生臭くなりません。ということであれば、“鉄分の少ないワイン”を合わせれば、生臭くならずお鮨とお楽しみいただけるのです。

鉄分の少ないワインを見つける方法は「煮干し官能評価」

なるほど。では鉄分の少ないワインの見つけ方はあるのでしょうか。大江さんは、その絶妙な判断方法を提唱しています

それは題して「煮干し官能評価」。煮干しにはカツオの約9.5培の鉄分、カズノコの約5.5培の亜鉛が含まれています。そのため、煮干しを食べて、ワインを口にしたとき、生臭くなれば、鉄分の多いワイン。生臭くならなければ鉄分の少ないワインということです。

鮨と好相性のスイスワイン、ミネラル豊かで美しい果実味が魅力

またまた、なるほどです! そこで、大江さんが特に鉄分が少なくお鮨と合うワインのひとつとして推奨するのが、近年注目の「スイスワイン」です。

今年3月には、在日スイス大使館で大江さんが講師となりマリアージュセミナーを開催。スイスから来日した生産者のワインとお鮨を合わせる貴重な機会に恵まれました。

そこでは、白・ロゼ・赤を含む11種類のスイスワインが供されましたが、12の鮨ネタすべてと好相性という結果が。私も常日頃からお鮨によく合うワインはないものかと、探求していた者として驚きの体験でした。

ユネスコ世界遺産に、高級スイスワインの銘醸地レ・ヴォー地区

スイスは、葡萄栽培とワイン造りの長い歴史をもち、近年では非常に質が高くエレガントなワインが次々と生まれていることで注目の産地。その約50%が白ワインで、シャスラの白葡萄が代表品種です。中でもレマン湖周辺のラ・ヴォー地区は、ローマ時代から葡萄栽培が行われ、その畑は2007年にユネスコ世界文化遺産に認定。近年ではスイス屈指の高級ワイン産地として世界にも知られています。

他にもジュネーヴやヴァレ州で、シャスラ、リースリング、シルヴァーナ、ソーヴィニヨン・ブラン、プティ・アルヴィンから、フレッシュで豊かな果実味の白ワインが。またピノ・ノワール、メルロ、ガメイから、ピュアで美しい果実味の赤ワインが。さらにフランス国境近くのヌシャテル地方で造る、ピノ・ノワールの秀逸なロゼ「ウイユ・ド・ペルドリ」にも注目。ヤマウズラの目に由来する淡く繊細な色調、深みと気品を備え、スイスが世界に誇るロゼワイン。お鮨にも良く合います。

お鮨と上手に楽しむポイントは?

ではこうしたスイスワインも含めて、お鮨と上手に楽しむポイントをお伝えしてみましょう。

  • ワインを持ち寄りお鮨と合わせるワイン会やパーティなどでは、「藻塩、オリーブオイル、柑橘果汁、柑橘酢、醤油」などの“お鮨調味料”を用意。色々な鮨ネタとワインとの相性を探りながら楽しんでみる。
  • 白身魚の鮨には、スダチやレモンなどの柑橘果汁をさっと振りかけ、塩で食してみる。
    例:鯛×スダチと藻塩×フレッシュなシャスラの白ワイン(例えばシャトー・マレセール・プルミエ・グランクリュ2017)
  • 醤油で鮨を食す場合は、オリーブオイルやワインを数滴、醤油に含ませてみる。ブリやマグロなどの赤身を赤ワインと合わせたい時などにもお勧め。
    例:ブリのお鮨×オリーブオイルを含ませた醤油×リッチでふくよかな白ワイン(例えばジャン・ルネ・ジェルマニエ・プティット・アルヴィン2017)
  • エビ、サーモン、タコ、穴子などに合う、ロゼもおすすめ。
    例:穴子のお鮨×柔らかな酸と果実味のロゼ(例えばシャトー・ドヴェニエ・ウイユ・ド・ペルドリ2017)
  • 赤ワインを選ぶときはライト~ミディアムボディ、タンニンが少なく柔らかいタイプを。
    例:マスカット・ベリーA、ガメイ、メルロ、ピノ・ノワールなど。
  • 鮨ネタと同じくミネラル感のあるワインを選んでみよう。
    例:石灰質土壌由来のミネラル感を備えるシャンパーニュ、シャブリなど。他にもヴァンムスー、カヴァなどのスパークリングも。
  • 鮨めしには、優しい酸味とほのかな甘みのあるワインも合う。
    例:リースリング、ピノ・ビアンコ、プロセッコなど。
  • 基本的にライトボディやミディアムボディのワインがお勧め。しかし、フルボディのワインを選ぶときは、鉄分の少ない生臭くならないワインを選ぶことが大切。

さて、お鮨好きワイン好きの筆者としては、一挙にさまざまなことをお伝えしてしまいましたが、お鮨と楽しむワイン会などでもご参考にしていただけたら嬉しいです。

その際、大江さんご推奨の「煮干し官能評価」もご体験くださいね。

最後に個人的におすすめしたいワイン3種をご紹介

最後に、筆者おすすめのワインを3種類ご紹介します。ぜひお試しください。

1. ル・モンド ピノ・ビアンコ

ル・モンドはイタリアの「白ワインの聖地フリウリ」に設立し、5年連続トレ・ビッキエーリを獲得した実力派ワイナリー。ワイナリー内で必要とする電力の70%は、太陽光エネルギーで賄いサステイナビリティーにも注力。

石灰を含む粘土質土壌由来のミネラル感、熟したエキゾチックなフルーツ、白桃、甘いスパイスなど、芳醇なアロマとなめらかなテクスチャーが魅力です。

生産国 イタリア
生産地 フリウリ・ヴェネチィア・ジューリア州
葡萄品種 ピノ・ビアンコ100%
タイプ 白・辛口
希望小売価格 2,900円(税別)

2. ランティカ・クエルチャ マティウ・ブリュット

オーナーのクラウディオ・フランカヴィッラ氏が、父の意志を継ぎ故郷のコネリアーノに念願のワイナリーを設立。2018年からビオロジック栽培からビオディナミに移行し、グレラのポテンシャルを最大限に表現した素晴らしいプロセッコを生産しています。

25haの畑のうち20㏊はコネリアーノでは珍しい単一畑。このマティウも特別な単一畑のワインで、黄金色の色調、きめ細やかな泡立ち、柑橘類の爽やかな果実やハーブ香をもち非常にエレガント。アペリティフやお鮨にも好相性。

生産国 イタリア
生産地 ヴェネト州 コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコDOCG
葡萄品種 グレラ100%
タイプ 白・泡
希望小売価格 3,000円(税別)

3. ヘスティア リースリング

オーナーのシャノン・ジョーンズさんは、祖父の故郷ギリシアを訪れた時、当地の白ワインの素晴らしさに感銘。他業種から転職しカリフォルニア大学デイヴィス校で醸造を学び、ワシントン州コロンビアヴァレーに念願のワイナリーを設立しました。才能溢れる彼は、緻密で繊細でありながら、豊かなアロマとフィネスを湛えた素晴らしいワインを生み出しています。

ステンレスタンクで6カ月熟成したリースリングは、豊かな酸と非常に美しい果実味、アタックからフィニッシュまで流麗に続くしなやかなテクスチャーを備え、料理と幅広く合うバランスの良さも魅力です。

生産国 アメリカ
生産地 ワシントン州コロンビアヴァレー
葡萄品種 リースリング100%
タイプ 白・ドライ・フレッシュで果実味豊か
希望小売価格 3,500円(税別)

最後に

日本人に親しみ深いお鮨。ぜひ、相性の良いワインとともにお楽しみください。

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