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ワインを飲みに旅に出よう、世界文化遺産のワイン産地フランス編(1)

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1,052件あるユネスコ世界遺産には、ワインに関する遺産があるのはご存知でしょうか。

その中でも、ワイン愛好家にとってはまさに聖地ともいえる、シャンパーニュ&サン・テミリオン。この夏初めて訪れる方のために、ワインの歴史や文化的価値、さらにパリやボルドー市内から、ふらっと行っても楽しめるワイン観光のポイントをお伝えしましょう。

絵のような中世の町でワインを楽しむ
ボルドー サン・テミリオン地域(1999年世界文化遺産登録)

ワイン産地では初めての登録 聖人エミリオンが祈りに生涯をささげた聖地

葡萄畑・カーヴ・メゾンなど14拠点がドルドーニュ川右岸にあり、ボルドーワインの聖地とも讃えられるサン・テミリオン。「千のシャトーをもつ丘」とも呼ばれ中世の面影を残す美しい街の周囲には、地平線まで葡萄畑と無数のシャトーが建ち並びます。

1999年、サン・テミリオンのAOCを冠する8つの村、葡萄畑、ワイナリー、街全体が世界文化遺産に認められ、ワイン産地としては初の認定となりました。

その名前は聖人エミリオンに由来。8世紀に修道士として数々の奇蹟を起こし貧しい人々を救った彼は、この地で庵(いおり)を造り隠遁生活を始めます。祈りに生涯をささげる彼のもとに、やがて多くの弟子が集まり美しい街が築かれました。

葡萄栽培はローマ時代から行われ、街を築いた修道士たちによってワイン造りが発展。12世紀にはワインの品質を審査するジェラードという自治組織が生まれ、サン・テミリオンの名を汚す粗悪なワイン生産者は、罰として棒で打ちすえられ、樽を焼き払うことまでされました。

白亜の石灰質土壌が生むエレガンス 格付け頂点はシュヴァル・ブラン

こうした厳格な品質管理によって、サン・テミリオンのワインは名声を高め、ルイ14世の時代には「神のネクター」と呼ばれる賛辞が与えられます。

現在はシュヴァル・ブラン、オーゾンヌ、アンジェリュス、パヴィ、クロ・フルテ、フィジャックなど世界に名を馳せる82ものシャトーが格付けに認定されています。

なお、街の中心にあるモノリス教会にもぜひ行ってみましょう。ここは聖エミリオンの死後、修道士たちが巨大な一枚岩をくり抜いて造った教会。白い石灰岩があらわになり、それを眺めていると葡萄畑と同じ白亜のテロワールを実感します。

サン・テミリオン観光案内

ボルドー市内からサン・テミリオンの街へは、列車では30分、バスでは1時間のリブルヌLibourne駅へ、そこからタクシーで15分。または無人駅のサン・テミリオン国鉄駅から徒歩35分の方法もあるが、畑の中を通ってひたすら丘に上がっていくハードなハイキングになり、夏は汗だくになるので要注意。

サン・テミリオンの街に入ると、曲がりくねった石畳の道が続き、その両側にはワインショップやビストロが並び、種類豊富なワインや、セップ茸やバザス牛を使った郷土料理も味わえます。4月中旬から10月中旬までは、観光案内所「サンテミリオン・インフォメーション・センター」からミニトレインに乗って、周囲のシャトーを訪問するワイナリーツアーが楽しめます。

また、観光案内所と同じ建物にあるメゾン・デュ・ヴァン・ド・サンテミリオンには350種類以上のワインが集まり、生産者蔵出し価格で購入でき試飲も行っています。

〈関連サイト〉サン・テミリオン・インフォメーション・センター(日本語)

華やかなシャンパーニュ通り 試飲やカーヴ見学も楽しい
シャンパーニュの丘陵 メゾンとカーヴ群(2015年世界文化遺産登録)

2015年念願の世界遺産に、クリュ・カーヴ・メゾンなど14拠点が認定

パリ東駅からTGVに乗って45分。意外にもパリからちょっと足を延ばせば訪問できるシャンパーニュ地方。ランス駅に着くと、駅構内にもシャンパン・バーがあり、思わず一杯飲みたくなります。

皆さんご存知の通り、シャンパーニュの歴史は17世紀後半にオーヴィレール修道院の盲目の修道士ドン・ペリニオンが、異なるブドウをアサンブラージュして瓶内2次発酵の技術を生み出したことに始まります。

2015年に念願の世界遺産登録を果たし、指定されているのは14拠点。その中には古い歴史をもつ「モエ・エ・シャンドン、テタンジェ、ヴーヴ・クリコ、ポメリー、リュイナール、シャルル・エドシックなどのカーヴ(熟成庫)」「オーヴィリエ、アイ、マルイユ・シュールアイの丘陵に広がる葡萄畑」「エペルネのポール・ロジェ、ペリエ・ジュエ、モエ・エ・シャンドンなど、グラン・メゾンがずらりと軒を連ねるシャンパーニュ通り」なども含まれています。

シャンパーニュでは、こうした世界遺産のカーヴ見学や葡萄畑を巡るハイキングコースも楽しめ、華やかなワイン観光地としての顔をもちます。

世界遺産のカーヴが育む 繊細な泡立ちと気品ある芳香

現在シャンパーニュはカーヴの中で、ノン・ミレジムで最低15カ月、ミレジムでは最低36カ月の熟成が規定され、澱とともに長期熟成することで、気品ある芳醇な味わいときめ細やかな泡立ちを生み出します。

ちなみに、世界遺産に認定されている熟成カーヴは全長2,000㎞にも及び、元々はローマ時代に建物の資材として地下から大量の石灰岩を掘り出したことでできた洞窟。その洞窟が後世、シャンパーニュを育む大きな遺産となったことも感慨深いですね。

シャンパーニュ観光案内

観光拠点となる駅はエペルネとランス。エペルネでは、グラン・メゾンが30以上も軒を連ねる「シャンパーニュ通り」が必見です。モエ・エ・シャンドン、ボワゼル、ポール・ロジェ、ペリエ・ジュエなど、豪華な門や瀟洒な建物を眺めながら歩くだけでも心が躍ります。ちなみこうしたグラン・メゾンの本拠地となるエペルネは、住民一人当たりの収入がフランスで最高額といわれます。

シャンパーニュ通りのメゾンでは、一般観光客向けに試飲付きの見学ツアーを行う所も。中でもドン・ペリニヨンの像が迎えるモエ・エ・シャンドンは、2015年にモダンにリニューアル。15種類以上のシャンパーニュに加え、お洒落なロゴ付きのワイングッズも販売しています。

エペルネ⇔ランス間は路線バスもあり、有名クリュの畑を眺めながらのバス旅も楽しいです。ランスでは、テタンジェ、G.H.マム、パイパー・エドシック、ポメリーなどのメゾンで試飲付きツアーを催行しています。

同じく世界文化遺産に認定され、ジャンヌ・ダルクが戴冠式を行った荘厳なノートルダム大聖堂も必見。シャガールが寄進したステンドグラスはシャガールブルーがこの上なく美しいので、ぜひ訪れてみましょう。

〈関連サイト〉ワイナリー巡りシャンパーニュ地方/VELTRA

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