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ワインの歴史(日本編)|伝来以降どのように全国へ広まったのか

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ワインはヨーロッパのお酒というイメージが強いかもしれません。しかし現在、日本にはワイン用ぶどうのオリジナル品種があり、日本ワインは世界的にも高く評価されてきていることをご存じでしたか?

ワインやワイン醸造はどのように日本に伝わり、どのように日本人の食生活や文化に浸透していったのでしょうか。今回はワインの日本の歴史をご紹介します。

初期のワイン

現在も日本ワインの原料として使われている「甲州」はヨーロッパを起源とする品種です。奈良時代から平安時代に、シルクロードを通って仏教とともに伝えられたとされています。

奈良時代、日本にワインが伝わる

718年に行基が山梨県勝沼で大善寺を開山し、「甲州」の栽培を始めたという説と、1186年に山梨県勝沼に住んでいた雨宮勘解由が自宅近くの山道で発見し、栽培を始めたのが「甲州」だったという説があります。しかし当時、ぶどうの栽培はあくまで生食用でした。

室町時代以降、宣教師により広められる

ワインが日本に広まったのは室町時代です。1549年にイエズス会宣教師のフランシスコ・ザビエルが鹿児島に到着した際に、薩摩の守護大名・島津貴久に献上したものの中に含まれていたのが「赤き酒」、ワインでした。

その後に日本に訪れた宣教師ルイス・フロイスも、織田信長や豊臣秀吉に謁見し、キリスト教の普及とともにワインが広まっていきました。この頃ワインは、「珍蛇(チンタ)」と呼ばれていたようです。室町時代後期に書かれた公家日記「後法興院記」の中で、珍蛇について言及されています。

江戸時代初期にも、スペイン国王から徳川家康へぶどう酒が献上されたという記録があります。赤ワインとシェリー酒であったと考えられています。

ワイン醸造が始まる

幕末以降、商人たちが飲むように

幕末から明治時代初期、西洋諸国との本格的な貿易が始まると、ワインは商人たちの間でも飲まれるようになりました。そして、日本の近代化が進むと、政府によりぶどう栽培やワイン醸造が推奨されました。

1870年(明治3年)頃には、山田宥教と詫間憲久が山梨県甲府市でワイン醸造を開始しました。「甲州」種などが使われ、はじめての国産ワインが製造・販売されますが、数年後、経営難に追い込まれてしまいます。

その後、1877年(明治10年)には、山梨県甲州市に「大日本山梨葡萄酒会社」が創立され、高野正誠と土屋竜憲がフランスに派遣されました。二人は、本場フランスでぶどう栽培やワイン醸造の方法を懸命に学んで帰国します。

しかし、欧州種の苗は日本の風土に根づかず、販売ルートも確立できなかったため、やはり解散を余儀なくされます。ワイン醸造の技術が未熟で品質にばらつきができてしまったことや、日本人の食生活にすぐにはなじめなかったことも原因でした。

明治時代、後の大黒ブランドが誕生

1888年(明治21年)に宮崎光太郎と土屋竜憲は、のちに「大黒葡萄酒株式会社」「オーシャン株式会社」となる、「甲斐産商店」を東京日本橋に設立します。そして、徐々に大黒ブランドのワインが知られるようになっていきました。しかし、主流はまだ、ワインに甘味を加えた甘味ぶどう酒でした。

近年の進歩

日本ワインが登場

1890年(明治23年)には、地元の発展を考えていた川上善兵衛が、新潟に「岩の原葡萄園」をつくります。しかし、海外から輸入した苗木の栽培に苦労したため、さまざまな品種のぶどうの苗木を集め、日本の風土に適したぶどうを求めて品種改良をはじめました。

そして1927年(昭和2年)には、現在でも日本ワインの原料として使われている「マスカット・ベーリーA」などの開発に成功します。川上善兵衛は「日本のワインぶどうの父」と呼ばれています。

日本万国博覧会以降、消費者層が拡大

日本でワインの消費が増大したのは、1970年(昭和45年)の日本万国博覧会以降です。日本人の食生活の欧米化により、ワインの消費は増大しました。その後、「ボージョレ・ヌヴォ」の大ブームなど、いくつかのワインブームを経て、ワインは日本人の食生活・文化に浸透していきます。

国産のワインも、ぶどう栽培やワイン醸造の技術が向上し、現在では、国際コンクールで入賞するまでに成長しました。世界的にも高く評価されるようになっています。

まとめ

今回は、ワインの日本の歴史をご紹介しました。ヨーロッパと比べると、日本のワイン造りの歴史はまだ浅いかもしれません。しかし、たくさんの人たちの挑戦や努力のおかげで、現在では、世界に誇れる日本ワインが造られています。

「甲州」の白ワインや「マスカット・ベーリーA」の赤ワインを、ぜひ一度試してみるのはいかがでしょう?

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